● 麹が作る酵素とその効果
麹菌は発酵する過程で、デンプン質を分解する酵素、たんぱく質を分解する酵素など多種多様な酵素をつくり、菌体外に分泌することが知られています。酵素は発酵食品を作るうえで重要な働きをします。また、酵素は食材の栄養素を分解し、体内に吸収しやすい形に変えてくれます。さらに、食べたものの消化を助け、胃もたれや胸やけを防ぐ効果も期待できます。その他にも、酵素によって新たな成分が作られます。
発酵食品には、麹菌を利用した日本酒・味噌・醤油・みりん、酵母を主に利用したパンやアルコール飲料、乳酸菌を主に利用した漬物・チーズ・ヨーグルト、酢酸菌を利用した酢、納豆菌を利用した納豆があります。紅茶・魚醤のように、微生物が関与しない発酵食品もあります。
発酵することによって、もとの素材より保存性がよくなる、栄養価が高くなる、うま味が増えるなどの利点があります。
私たち日本人にいちばん身近なものが、コウジカビ(麹菌)を使った発酵食品です。
麹菌を蒸した米・麦・大豆などの穀物に繁殖させると、麹(こうじ)ができます。
この麹を使って、普段私たちが何気なく使っている味噌・醤油・酒・酢・みりんなどの調味料が作られています。
麹菌でつくられる身近な発酵食品
穀物に麹菌を生やすことを「製麹」と言います。米から作られる麹は「米麹」、麦から作られる麹は「麦麹」、大豆から作られる麹は「豆麹」、麦と大豆を混ぜて製麹した麹を「醤油麹」と呼びます。種々の麹を用いることで、様々な味や風味の発酵食品がつくられます。
麹菌は素材の食味を良くするだけでなく、発酵中に様々な成分を生み出します。近年では、その成分に健康に有益な効果があることもわかってきました。麹菌が生み出す代表的な成分とその効果を紹介します。
● 麹菌が生み出す成分とその効果
● 麹が作る酵素とその効果
麹菌は発酵する過程で、デンプン質を分解する酵素、たんぱく質を分解する酵素など多種多様な酵素をつくり、菌体外に分泌することが知られています。酵素は発酵食品を作るうえで重要な働きをします。また、酵素は食材の栄養素を分解し、体内に吸収しやすい形に変えてくれます。さらに、食べたものの消化を助け、胃もたれや胸やけを防ぐ効果も期待できます。その他にも、酵素によって新たな成分が作られます。
麹菌がつくる主な酵素
酵素の効果
身近な麹発酵食品にも酵素は含まれています。味噌を使って酵素の働きを見てみましょう。
ドロッとしたくず湯があっという間にサラサラに!!
解説
味噌は、麹に茹でた大豆と塩を加えて混ぜ、発酵・熟成させたものです。
味噌には麹がつくった、デンプン質を分解する酵素、たんぱく質を分解する酵素など多種多様な酵素が含まれます。味噌を入れたくず湯は、酵素によってデンプン質が分解されて水のようにさらさら状態になります。
酵素は食材の栄養素を分解し、体内に吸収しやすい形に変えてくれます。さらに、食べたものの消化を助け、胃もたれや胸やけを防ぐ効果も期待できます。