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体重管理

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監修

医学博士 根本英幸
管理栄養士 石井尚美

単に食事の量を減らすだけでなく、栄養のバランスを取りながら、健康的に体重管理をしましょう。正しい体重の計り方、また適正な体重について、ページ下方で解説していますのでぜひご確認下さい。

おすすめの栄養成分と食品


1.主食は未精白穀物にします。
食物繊維が多く糖の吸収がゆっくりで、血糖値の急上昇を防ぎます。白米などの精白した穀物は、糖の吸収が早く脂肪に変わりやすいため控えます。
●玄米や分づき米、玄米発酵食品、そば

*食後の血糖値の上がりやすさを示すGI値は、白米>玄米、うどん>そば、白いパン>全粒粉のパン・ライ麦パンです。GI値の高い白米、うどん、白いパンは控えましょう。


2.食物繊維の多い食品を取ります。満腹感が得られ食べすぎを防ぎます。
食事の最初に、食物繊維が多い食品を取ると、食後の血糖値の吸収がゆっくりになり、肥満の予防につながります。また腸内で短鎖脂肪酸に変わり、脂肪を燃焼させます。
●葉物野菜、だいこん、きゅうり、トマト、ピーマン、もやし、海藻類、きのこ類


3.糖と脂肪の代謝を高めるため、ビタミンB群を充分に取ります。
●玄米、玄米発酵食品、大豆、大豆製品


4.大豆たんぱく質は、血中の脂肪を減らします。
大豆に含まれるサポニンやレシチンは、脂肪の代謝を活発にします。
●大豆、大豆製品


5.とうがらしのカプサイシンは新陳代謝を高めます。ただし取りすぎに注意しましょう。


6.紅茶、緑茶、中国茶に含まれる、カフェイン、ポリフェノール、カテキンが新陳代謝を高めます。


7.お酢を1日大さじ1杯くらい利用しましょう。内臓脂肪を減らします。


8.副食は「ま・ご・わ・や・さ・し・い・こ」を上手にとりいれましょう。

●まめ、ごま(種実類)、わかめ(海藻)、やさい、さかな(魚介類)、しいたけ(きのこ)、いも類、はっこう食品

控えめにしたい食品


1.白米や小麦粉製品などの精白した穀物は、糖の吸収が早く、体内で中性脂肪に変わりやすいため控えます。

2.白砂糖、砂糖の多い菓子、ジュース、はちみつなどは控えましょう。

3.飽和脂肪酸を含む食品(肉類、乳製品)は控えます。

4.脂肪の摂取を控えます。総エネルギーの20~25%以下にします。蒸す、煮るなど、調理法を工夫しましょう。

食事と生活習慣のポイント


1.どうしても間食を食べたい場合は、お菓子よりも、脂肪や砂糖を加えていない素材のままの間食(枝豆、煮大豆、焼き栗 など)を選びましょう。 精白した小麦粉の代わりに、「大豆粉」を使ったパン・菓子を選びましょう。

2.間食がしたくなったら、間食を食べる前に、低カロリーで食物繊維が豊富な食品(野菜サラダ、海藻類、大豆製品)を取ると、食後の血糖値の上昇が抑えられ、肥満の予防につながります。

3.家庭内や職場などにお菓子などの間食を常備しないようにしましょう。食欲が刺激され、つい食べてしまいます。 食事はよく噛んで、早食い、まとめ食いをしないことを習慣化します。

4.極端な食事制限は逆効果となるので注意しましょう。リバウンドの原因になります。

5.糖質制限食、低炭水化物ダイエットは、短期的には効果が出る場合もありますが、長期間続けるとデメリットもあるという報告があります。医師・専門家の指導に沿って行いましょう。

6.砂糖の代わりに、血糖値をあげないオリゴ糖を使いましょう。ただし市販のオリゴ糖の中にはオリゴ糖よりもショ糖(砂糖)が多く含まれている場合があります。成分表示を見て、余計なものが含まれていないものを選びましょう。

7.冷たいものより温かいものを選びましょう。新陳代謝が高まります。

8.適度な運動をします。1日8,000歩を目安に、毎日30分程度早足で歩くようにします。動くことによって、新陳代謝を活発にします。筋力トレーニングを併用すると、より代謝が上がり効果的です。

9.精神的なストレスをためないようにしましょう。軽い運動、気の合う人とコミュニケーションをとるなど、自分に合ったストレス対策を取り入れましょう。

正しい体重の測り方


測るタイミングで数値の意味が違ってきます。

体重はいつ測るかによって数値の意味がまったく違います。その時の体重の意味を理解すれば、体重管理に役に立ちます。体重は、1日の中で1kg程度変動しますが、基準になるのは「朝起きて、排尿した直後の体重」です。 これを「基礎体重」と呼びます。通常、1日の中で最も体重が軽くなるタイミングです。体重が変化するのは、体の中の何かが増減するからです。



体重の変動要因を知り、基礎体重をしっかり測りましょう。

主な変動要因は、(1)水分(尿、汗など) (2)食事 (3)体脂肪 (4)筋肉の4つ。

(1)水分(尿、汗など)と(2)食事は1日の中で大きく変化しますが、(3)体脂肪と(4)筋肉は数日~数週間単位でゆっくりと変わります。基礎体重は、水分や食事など、変動しやすい要因の影響が最も少ないものです。

朝一番なので、朝食はまだ食べていませんし、前日食べたものは睡眠中に消化・吸収され、不要な成分が尿などに集められています。だから朝の尿を出した直後は、水分や食事と言った"浮動部分"の影響が最小限になり、正味の体重がわかります。

体重はいつ測るかによって数値の意味がまったく違います。その時の体重の意味を理解すれば、体重管理に役に立ちます。

体重は、1日の中で1kg程度変動しますが、基準になるのは「朝起きて、排尿した直後の体重」です。これを「基礎体重」と呼びます。

通常、1日の中で最も体重が軽くなるタイミングです。体重が変化するのは、体の中の何かが増減するからです。



これ以外のタイミングで測った体重は、食事や水分の影響を受けて、さまざまに増減します。トイレに行ったり、運動や入浴で汗をかいたりしたあとは数百グラムぐらいすぐに減りますが、水やビールを飲めばあっさり戻ります。そういう上がり下がりに一喜一憂してもあまり意味はありません。まずは基礎体重をしっかり測りましょう。

基礎体重と夕食後体重をグラフにつけると、下のようなジグザグラインになります。



600g以内の目標を守り、日中に8,000歩ぐらい歩けば、基礎体重が1日50gほど減っていきます。これが、脂肪が減った分と考えられ、1ヵ月の累積で約1.5kg減となります。ダイエットには、せひこのグラフをつけてみることをオススメします。




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