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コレステロールの異常(脂質異常症)

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監修

医学博士 根本英幸
管理栄養士 石井尚美

 現在は総コレステロール値よりも、LDLコレステロールとHDLコレステロールの比率を見る、LH比(「LDLコレステロール値÷HDLコレステロール値」)が重視されています。2.0以下が基準値、2.5以上だと動脈硬化や血栓のリスクが高くなります。LDLコレステロールは、数値が高いと動脈硬化のリスクが高まります。HDLコレステロールは、数値が低いと冠動脈疾患のリスクが高まります。食事に気を付けることで、コレステロールを適正な状態に保ち、動脈硬化などを防ぎましょう。

おすすめの栄養成分と食品


1. 主食は未精白穀物にします。ビタミンB群、ミネラルのクロムが脂肪の代謝を高めます。
玄米に含まれるγ-オリザノールは、高コレステロール血症を改善するため、医薬品としても利用されています。
●玄米や分づき米、玄米発酵食品、そば

2.食物繊維を取ります。脂肪の吸収を抑え、コレステロールの低下に有効です。
●葉物野菜、だいこん、トマト、ピーマン、もやし、海藻類、きのこ類

3.大豆に含まれるサポニンは、血中の脂肪を減らすのに役立ちます。
●大豆、大豆製品

4.酸化したコレステロールは、さらに注意が必要といわれます。抗酸化力の高い食品を取り、コレステロールの酸化を防ぎます。
●野菜、海藻、玄米、玄米発酵食品、大豆、ごま

5.EPA、DHAは善玉のHDLコレステロールを増やし、血液の流れを良くします。
●青背魚(さば、いわし、さんま、魚油)

6.タウリンはコレステロールを低下させます。
●イカ、タコ、貝類

7.副食は「ま・ご・わ・や・さ・し・い・こ」を上手にとりいれましょう。
●まめ、ごま(種実類)、わかめ(海藻)、やさい、さかな(魚介類)、しいたけ(きのこ)、いも類、はっこう食品

控えめにしたい食品


1.脂肪分(飽和脂肪酸)が多い肉類、乳製品などの動物性食品は控えます。肉類は脂肪の少ないものを選びましょう。
牛乳は豆乳に切り替えます。たんぱく質は主に植物性食品、魚介類で取るようにします。

2.ラードなどの動物性脂肪を使っている加工食品を控えます。
●ラーメン、とんかつ、からあげなど

3.脂肪を控えます。揚げたり油でいためる調理は控えめにし、焼く、蒸す、煮るなどの調理を増やしましょう。
総エネルギーの20~25%/日にしましょう。コレステロールの摂取量は200㎎/日未満が望ましいとされます。

4.トランス脂肪酸は、善玉のHDLコレステロールを低下させるので控えます。

食事と生活習慣のポイント


1.過食を避け、標準体重を維持します。
体重管理についての食事法はこちら

2.よく噛んでゆっくり食べることが大切です。
適度な運動をします。1日8,000歩を目安に、毎日30分程度早足で歩くようにします。
動くことによって、新陳代謝を活発にします。

3.規則正しい生活を心がけます。食事の時間が不規則にならないようにします。

4.睡眠時間を充分にとりましょう。

5.ストレスはコレステロールを上げるので、ストレス解消を心がけます。




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