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アンチエイジング

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監修

医学博士 根本英幸
管理栄養士 石井尚美

老化を予防する(アンチエイジング)キーワードは「糖化」と「酸化」です。糖とタンパク質が結合した終末糖化産物(AGEs)は、老化を促進させます。体内にAGEsを貯めない食生活を心がけましょう。「酸化」は「活性酸素」によって起こります。活性酸素を消去する成分(抗酸化物質)の多い食品を取り入れましょう。

おすすめの栄養成分と食品


1. アントシアニン
●なす、紫たまねぎ


2. 主食は未精白穀物にします。
未精白穀物は、食物繊維が多く糖の吸収がゆっくりで、血糖値の急上昇を防ぎ、糖化を防ぐことにつながります。また腹持ちが良いので過食を防ぎます。
●玄米や分づき米、玄米発酵食品、そば


3. 食物繊維を取ります。
食事の最初に、食物繊維が多く糖分の少ない食品を取ると、食後の血糖値の上昇を抑えられ、糖化を防ぐことにつながります。
●小松菜、ほうれん草、ブロッコリー、だいこん、きゅうり、トマト、ピーマン、もやし、海藻類、きのこ類


4. 老化の原因「活性酸素」を抑えるビタミン・ミネラルの多い食品をしっかり取ります。
ビタミンA(β-カロテン)
●にんじん、かぼちゃ、ほうれん草
ビタミンC
●キャベツ、大根、ブロッコリー、ピーマン、レモン、小松菜
ビタミンE
●ごま、アーモンド、玄米、こめ油、大豆、大豆製品
ビタミンB6
●にんにく、マグロ、玄米、玄米発酵食品
亜鉛
●牡蠣、魚介類、アーモンド、納豆、玄米
セレン
●魚介類、海藻類、ごま、玄米
クロロゲン酸
●春菊、ナス、ブロッコリー、じゃがいも、ごぼう
フィチン酸、γ-オリザノール、フェルラ酸
●玄米、玄米発酵食品
イソフラボン、サポニン
●大豆、小豆
リコピン
●トマト、スイカ、柿
カテキン
●緑茶、紅茶
アリシン、硫化アリル
●にんにく、ねぎ、玉ねぎ、にら
フィコシアニン
●藻類、のり、スピルリナ


5. 副食は「ま・ご・わ・や・さ・し・い・こ」を上手にとりいれましょう。
●まめ、ごま<種実類>、わかめ<海藻>、やさい、さかな<魚介類>、しいたけ<きのこ>、いも類、はっこう食品

控えめにしたい食品


1. AGEsが多い食品焼肉、揚げ物、ドーナツ、クッキー、スナック菓子)は避けましょう。
AGEsは体の中でつくられるだけでなく、食べ物にも含まれます。糖質とたんぱく質を高温処理(炒める、揚げるなど)することで発生します。

2. 血糖値を上げやすい食品(白米、白パン、白砂糖の多いお菓子)は控えましょう。
血糖値が高い状態が続くと、AGEsが蓄積します。特に、甘味料(ブドウ糖果糖液糖、果糖ブドウ糖液糖)を使ったジュースやお菓子などは、取り過ぎに注意しましょう。

食事と生活習慣のポイント


便秘を防ぎ、腸をきれいにすることで、老化の予防につながります。脂肪の摂取が多い欧米型食生活は、腸内の悪玉菌を増やし、活性酸素が発生、腸から体内に吸収され全身の老化につながります。
便秘対策の食事法はこちら

老化を予防する(アンチエイジング)のキーワードは「糖化」と「酸化」


① 糖化を防ぐ

「糖化」とは、糖とタンパク質を加熱すると褐色(あるいは黄色)に変化する現象のことです。この糖化した部分に発生する、終末糖化産物(AGEs)は、老化を促進させます。人間の体中では、細胞や組織を作っているタンパク質に糖が結びつき、体温で加熱されてAGEsができます。糖化を防ぐ食事を心がけましょう。

糖化が人体に与える影響

■皮膚に与える影響-たるみ、しわ、しみ、そばかす

■血管に与える影響-動脈硬化

■骨に与える影響-骨粗鬆症

■目に与える影響-白内障

■脳に与える影響-アルツハイマー病など


② 酸化を防ぐ
「酸化」とは、モノが酸素と結びつく働きをいいます。例えば、リンゴの切り口をそのままにしておくと茶色に変色したり、鉄が次第にサビたりするのも酸化です。酸化は人間の体内でも起こっており、喫煙やストレスなどにより「活性酸素」が大量に発生し、老化の原因になります。老化を遅らせるには、活性酸素を消去する成分(抗酸化物質)の摂取を心掛けましょう。

抗酸化力は年齢とともに低下していく

体内には「活性酸素」を消去する酵素(SODなど)がありますが、SODの活性は20代をピークに年々減少し、50代では約半分にまで低下してしまいます。老化を遅らせるためには、活性酸素を消去する成分(抗酸化物質)の摂取を心掛けましょう。

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