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自律神経のアンバランス

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監修

医学博士 根本英幸
管理栄養士 石井尚美


自律神経には、交感神経と副交感神経があり、互いに反対の作用をして、バランスが保たれています。どちらかの働きが強すぎたり、機能が低下しアンバランスになると、全身倦怠感、疲労感、不眠、寝汗、めまい、頭痛、ほてりや冷え、肩こり、便秘、下痢などの不定愁訴(ふていしゅうそ)につながります。アンバランスになる原因は、過労やストレスなどがあげられます。食生活や生活習慣を整えることで、自律神経がアンバランスになるのを防ぎましょう。

おすすめの栄養成分と食品



1. 主食は未精白穀物にします。
未精白穀物には、神経の働きに役立つビタミンB群が豊富です。
●玄米や分づき米、白米+玄米発酵食品、全粒粉で作ったパンや麺類、そば

*ビタミンB1は神経細胞でエネルギーを作るのに必要です。ビタミンB6は神経伝達物質の代謝に必要です。パントテン酸は神経伝達物質の分泌を高めます。

*玄米には、γ-オリザノールという、心身症(更年期障害、過敏性腸症候群)における身体症候並に不安・緊張・抑うつに処方される薬としても処方されている成分が含まれています。

*胃腸が弱っている場合、玄米食は避けたほうがよいですが、玄米粥や繊維が微粉末となっている玄米粉・玄米発酵食などは適量なら問題ありません。


2. 末端の自律神経の働きを良くするために、末梢の毛細血管への血流を促すビタミンEを取りましょう。
●ごま、ピーナッツ、アーモンド、玄米


3. ビタミンCは精神的な不安、ストレスを除きます。
●ブロッコリー、ピーマンなどの野菜


4. にんにくには、ビタミンB1の吸収を高めるアリシン、血流を良くするスコルジンが含まれます。


5. カルシウムが不足すると情緒不安定になるなど、神経活動に影響します。カルシウムの豊富な食品を取りましょう。


●魚介類、野菜類、小松菜、菜の花、モロヘイヤ、葉大根、豆類、えんどう豆、生揚げ、がんもどき、木綿豆腐など


6. マグネシウムが不足すると、落ち着きがなくなるなど、神経活動に影響します。マグネシウムの豊富な食品を取りましょう。
●玄米、玄米発酵食品


7. 女性ホルモンのエストロゲンの減少を補うには、イソフラボンが役立ちます。
●大豆、大豆製品


8. 副食は「ま・ご・わ・や・さ・し・い・こ」を上手にとりいれましょう。
●まめ、ごま<種実類>、わかめ<海藻>、やさい、さかな<魚介類>、しいたけ<きのこ>、いも類、はっこう食品

控えめにしたい食品



1. 白砂糖の多いジュースや菓子は控えましょう。白砂糖を大量にとると血糖値が急上昇し、その反動でその後に”低血糖”を引き起こすリスクがあります。“低血糖”は精神を不安定にします。*甘みは白砂糖でなく、オリゴ糖などの血糖値を急激に上げない糖を使いましょう。

2. ホルモンのアンバランスにより、閉経とともに太ってしまったり、コレステロール値が上がってしまうという現象が起こることもあります。油脂類は控えめにしましょう。

食事と生活習慣のポイント



1. 過食を避け、規則正しく食事を取りましょう。

2. 睡眠不足、夜更かしを避けるなど、規則正しい生活を心がけます。

3. 精神的なストレスをためないようにしましょう。軽い運動、気の合う人とコミュニケーションをとるなど、自分に合ったストレス対策を取り入れましょう。

4. 便秘をしないようにしましょう。
便秘対策の食事法はこちら





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