お悩み・目的別 食事法

  • 現代人に多い悩み

関節リウマチ

  • facebook
  • twitter
  • はてなブックマーク
  • LINEで送る

監修

医学博士 根本英幸
管理栄養士 石井尚美


免疫機能の異常により、関節が炎症を起こした状態です。関節痛、微熱、食欲不振などの症状からはじまり、関節の痛みとはれ、こわばりが手指、足指、膝、足と起こり、罹患関節が変形するケースが多いです。医師による治療を受けながら、食生活と生活習慣を整えることで、健康的な生活を送ることを目指しましょう。

おすすめの栄養成分と食品



1. 主食は未精白穀物にします。ビタミン・ミネラルが豊富です。
●玄米や分づき米、玄米発酵食品、全粒粉で作ったパンや麺類、そば


2. 全身の消耗性があるので、ビタミン・ミネラルを多く摂取します。
●野菜、海藻


3. ビタミンCは、痛みを抑えるステロイドホルモンの分泌を高めます。
●小松菜、カリフラワー、ブロッコリー、ピーマン、レンコン


4. 抗酸化物質を多く含む食品は痛みを緩和します。
●野菜類、玄米、大豆・豆類


5. 骨が弱くなりやすいので、食事からカルシウムを充分に取ります。
●大豆、大豆製品、えんどう豆、生揚げ、ごま、菜の花、モロヘイヤ、干しえび、海藻、ほうれん草、小松菜


6. カルシウムの吸収を良くするためにビタミンDを取ります。
●身欠にしん、さんま、うなぎ、まぐろ、鮭、かれいなどの魚介類、干し椎茸、きくらげ


7. 特定の骨タンパク質を活性化し、丈夫な骨作りに欠かせないビタミンKを取ります。
●魚介類、納豆


8. ビタミンEは、血流をよくすることで痛みをやわらげます。
●ごま、アーモンド、玄米、玄米発酵食品、大豆、大豆製品


9. 生姜やターメリック、にんにくなどは、炎症を激化する方向に作用するプロスタグランジンやロイコトリエンの産出を妨げるので、上手に料理に用いるとよいです。


10. n-3系油脂(α-リノレン酸、IPA、DHA)は炎症を抑えるので適量を取ります。
●青背魚(さば、いわし、さんま)、魚油、しそ油、えごま油、亜麻仁油


11. これらの油脂は、酸化しやすいので炒め物や煮物よりも、加熱しないで、さしみやドレッシングなど生の状態で取る方が好ましいです。


12. 筋力低下になりやすいので、良質なタンパク質をとります。
●大豆、豆類、魚類


13. 副食は「ま・ご・わ・や・さ・し・い・こ」を上手にとりいれましょう。
●まめ、ごま(種実類)、わかめ(海藻)、やさい、さかな(魚介類)、いも類、はっこう食品

控えめにしたい食品



1. 白砂糖やそれを含む食品や菓子類、清涼飲料水は控えましょう。糖化を促進させ、炎症物質を増やすことにつながります

2. 油脂類の摂取は控えましょう。油脂類が酸化すると、炎症を強めることにつながります

3.カフェインのとりすぎ(コーヒー、緑茶、紅茶など)は、リウマチの薬・メトトレキサートの効果を減弱する可能性がありますので、注意しましょう

食事と生活習慣のポイント



1.体重が多いと関節痛を悪化させるので、食べ過ぎには注意しましょう。
体重のコントロールについての食事法はこちら

2.便秘があると栄養の吸収が悪くなるので、便秘解消をはかります。
便秘対策の食事法はこちら

3.食欲不振などもあるので、献立・調理・盛りつけにも充分工夫します。

4.血行が悪くなるので身体を温めましょう。温めることで血行が良くなります。ただし、炎症によって熱をもっている関節は冷やしましょう。

5.心身の疲労を避け、充分に睡眠を取ります。

PDFで見る