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橋本病(慢性甲状腺炎)・甲状腺機能低下症

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監修

医学博士 根本英幸
管理栄養士 石井尚美

自分自身の免疫システムが異常をきたし、甲状腺に炎症を起こす自己免疫疾患で、最終的に甲状腺機能が低下します。甲状腺の機能が低下することで、全身の代謝が低下します。疲労を感じやすい、寒さに耐えられなくなる、声がかれる、眼や顔が腫れるなどの症状が出ます。食生活と生活習慣を整え健康的な生活を送ることが必要です。

おすすめの栄養成分と食品


1. 代謝を高めるビタミンB群(ビタミンB1、B2、B6、ナイアシンなど)とミネラルが豊富な食品を補給して、体調を整えましょう。

甲状腺ホルモンの分泌が減ることで代謝が低下し、体調が悪くなりやすいため、代謝を高めてくれるビタミンB群とミネラルを補います。

●精白穀物(玄米や分づき米、玄米発酵食品、全粒粉で作ったパンや麺類、そば)

2. 亜鉛を含む食品をしっかり取ります。ミネラルの一種である亜鉛は、甲状腺の機能を正常化させます。

亜鉛は甲状腺だけでなく、細胞の新生や体内の酵素の構成成分としても重要な成分です。

●未精白穀物(玄米や分づき米、玄米発酵食品、全粒粉で作ったパンや麺類、そば)
●種実類(ごま、アーモンド、カシューナッツ)
●かたくちいわし(煮干し・田作り)


3. エネルギー代謝を促進する成分を含む食品を積極的に取り、代謝を高めて体調を整えます。

●にんにく、ニラ

4.食物繊維やオリゴ糖の多い食材を取り、便秘を予防し、腸内環境を整えましょう。

甲状腺機能の低下に関わる「免疫」は、腸内環境と密接な関係があります。

●玄米や分づき米、全粒粉で作ったパンや麺類、そば、根菜類、寒天、海藻類、りんご、大豆、玉葱、ごぼう

詳しくはこちらをご覧ください 便秘対策の食事法

5. 副食には、豆類(大豆など)、種実類(ごまなど)、野菜類、魚介類、きのこ類、いも類、発酵食品(味噌・漬物・納豆など)取り入れることで、栄養のバランスが整います。

これらの食品を毎日、全て取ることを続けましょう。

控えめにしたい食品


1. 白砂糖の多いお菓子、清涼飲料水の過剰摂取に気を付けましょう。

代謝に必要なビタミンB群の消耗につながります。ビタミンB群が不足は、疲労が溜まりやすいなど、体調の悪化につながります。

2. アルコールの摂取は控えましょう。

3. アブラナ科の野菜、大豆・大豆製品は過剰にならないよう注意しましょう。

甲状腺ホルモンの働きを妨げる物質(ゴイトロゲンや大豆サポニン)が含まれています。
*心配な場合は、医師と相談し、適正な摂取量を決めましょう。

4. 甲状腺ホルモンの薬”チラージン”を飲んでいる場合、吸収を疎外してしまうカフェインの多い飲料(コーヒー、緑茶、紅茶など)を控えましょう。大豆製品、乳製品も控えめにしましょう。

食事と生活習慣のポイント



1. 甲状腺ホルモンの原料となるヨウ素を多く含む食品を取ったほうがよい場合、良くない場合があります。
医療機関の指示に従いましょう。

2. 便秘を予防し、腸内環境を整えましょう。

甲状腺機能の低下に関わる「免疫」は、腸内環境と密接な関係があります。下腹部のマッサージ、入浴中にお腹をもむのも効果があります。

便秘対策の食事はこちらから
おすすめの腸マッサージの方法はこちらから

3. 肥満、脂質異常症、貧血などの合併症がある場合は、その食事療法も実行します。

体重管理の食事法はこちら
中性脂肪の異常の食事法はこちら
コレステロールの異常の食事法はこちら
貧血対策の食事法はこちら

4. 過労を避け、身体の安静を図ります。十分な睡眠をとりましょう。

5. 過剰なストレスは、免疫や甲状腺機能に影響します。精神の安定を図りましょう。

公認心理師が解説する動画「ストレスとうまくつきあうためのヒント」はこちらから

動画・オンラインレッスンなどで、もっと詳しく学ぶ


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『甲状腺機能低下症・橋本病』で悩む方、予防したい方の食事法&オススメレシピを解説します

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・甲状腺機能低下症の方が意識して取りたいビタミンとは
・甲状腺を正常化させるミネラルとは
・ビタミンB群が甲状腺に役立つ理由
・ビタミンB群の吸収率を高める食材とは?その使い方とは
・甲状腺に異常がある方は、コーヒーを飲んでも良いのか
・甲状腺機能に異常がある場合に、腸内環境を整えることが重要な理由とは
・甲状腺に役立つ栄養素を、丸ごと摂れるレシピを紹介
・甲状腺の正常化に必要な亜鉛を効率手良くとる具体的なレシピを紹介
・甲状腺の敵 「甘い物」を控える食改善 無理せずできるコツ

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セラピー開始3ヶ月後で甲状腺疾患の薬が不要になった心理療法とは?

メンタルケアの専門家である 公認心理師・管理栄養士 西川範彦が、SAT療法という心理療法により、甲状腺疾患を克服した事例を紹介した記事を紹介します。
 
心理療法を受け始めてから、3ヶ月後には甲状腺疾患の症状が改善し、薬が不要(医師に確認の元)となった事例です。ちなみに、内服薬での治療は最低でも2年ほどかかるのが通例とされています。
 
詳しい記事はこちらから




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