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心臓のトラブル

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監修

医学博士 根本英幸

管理栄養士 石井尚美

 主な心臓のトラブルには、狭心症、心筋梗塞、心不全があります。
□心臓を動かす筋肉に栄養分や酸素を運ぶ冠動脈が、狭くなったり、閉塞するなどのために、心筋 が一過性に酸素不足に陥り、胸の痛み等を感じるのが狭心症です。
□安静にしていると短時間で収まる狭心症と異なり、心筋梗塞は激しい胸の痛みが安静にしてもお さまらず、30分以上続きます。
□心臓の収縮力が低下して、静脈にうっ血する状態を心不全といいます。食改善で心臓のトラブルを防ぎましょう。



おすすめの栄養成分と食品

1.主食は全粒穀物・未精白穀物にします。食物繊維が多く、満腹感があり過食を防ぎます。
*よく噛まないと膨満感があり心臓に負担がかかる場合があるので、良く噛みましょう。
<玄米や分づき米、玄米発酵食品、そば>
2.マグネシウムは、心臓の筋肉や血管の緊張をゆるめます。
<玄米、
玄米発酵食品、野菜、海藻、きのこ>
3.心臓の血管の健康を保つため、抗酸化力の高い食品を取ります。
<野菜、海藻、玄米、大豆、ごま>

抗酸化力の高い食品についてはこちら
4.n-3系油脂(α-リノレン酸、IPA(EPA)、DHA)は、血管を柔軟にし、血液の流れをスムーズにします。
<青背魚(さば、いわし、さんま)、魚油、しそ油、えごま油、亜麻仁油>

5.便秘をしないように、食物繊維を十分に摂取しましょう。
便秘対策の食事法はこちら
6.副食は「ま・ご・わ・や・さ・し・い・こ」を上手にとりいれましょう。
<まめ、ごま(種実類)、わかめ(海藻)、やさい、さかな(魚介類)、しいたけ(きのこ)、いも類、はっこう食品>

控えめにしたい食品

1.飽和脂肪酸を含む肉類や乳製品は避けます。たんぱく質は大豆や豆製品、魚介類から取ります。
2.白砂糖の多い菓子類、ジュース類は避けます。また、果糖の多い果物の取りすぎにも注意します。
3.コーヒー、濃い緑茶、アルコールは控えます。
4.高血圧の予防が重要です。食塩の取りすぎに注意します。成人男性1日7.5g未満、成人女性1日6.5g未満が目安ですが、日本高血圧学会ガイドラインでは1日6g未満、WHOでは1日5g未満となっています。                            
高血圧に対する食事法はこちら

食事と生活習慣のポイント

1.過食すると狭心症は発作を起こしやすいので、肥満を防ぎ、適正体重を維持します。
体重管理についての食事法はこちら
2.動脈硬化を防ぐことが重要です。
動脈硬化に対する食事法はこちら
3.寝る前に食事をすること、お腹がいっぱいの状態で就寝するのは避けましょう。
4.適度な運動をしましょう。ただし激しい運動は避けます。心拍数が1分間に110位までを目安にします。
5.規則正しい生活を心がけ、睡眠不足にならないようにしましょう。
6.食後は安静を保ちましょう。
7.虚血性心疾患、高血圧、心不全、糖尿病、高脂血症などの合併症のある場合、水分の摂取量の調節が必要になります。医師の指示に従い、注意してください。


心臓病の薬を飲んでいる人は、特に以下のように食生活に注意しましょう。    
カルシウム拮抗剤:グレープフルーツに含まれるナリンジンが、肝臓での薬物代謝を阻害するので、グレープフルーツとそのジュースは避けます。
アスピリンなど抗血小板薬:刺激物は避けます。アルコールは禁止します。
ワーファリンなど抗凝固薬:ビタミンKの多い納豆やクロレラ、青汁の摂取は禁止します。ブロッコリー、ほうれん草、小松菜など野菜類にもビタミンKは比較的多く含まれますが、多量でなければよいでしょう。摂取量は、医師の指導に従ってください。

関連情報

以下、主な心臓のトラブルを解説します。


1.狭心症

 心臓を動かす筋肉(心筋)に栄養分や酸素を運ぶ冠動脈が動脈硬化、粥状硬化(アテローム性動脈硬化)などで狭くなったり閉塞したり、けいれんのために内腔が狭まり心筋が一過性に酸素不足(虚血)に陥った状態です。主な症状は胸、とくに左胸の痛みや圧迫感などの首が締まるような感じ、背中の痛み、頭痛、動悸、息切れ、めまい、などの症状を訴えることもあります。安静にしていると、数分から20分くらいで症状は消えます(30秒から5分以内が大部分)ので、すぐに命にかかわることは少ないのですが、放っておくと心筋梗塞に進むことがあります。

2.心筋梗塞
狭心症と同様に激しい胸の痛みを感じますが、死ぬかと思う程激しく、安静にしてもおさまらず30分以上続きます。以下のような原因が考えられています。(遺伝的因子、脂質異常症、糖尿病、高尿酸血症、肥満、高血圧、喫煙、性格とストレス)
3.心不全

心臓の右心室は収縮して肺に血液を送り出すポンプの働きをします。この収縮力が低下して、全身の静脈系にうっ血する状態を右心不全といいます。下肢からむくみが始まります。左心室は肺から送り返されてきた血液が左心房を経由して入ってきたのを、全身の動脈に送り出すポンプの働きをします。この力が低下して肺静脈にうっ血する状態を左心不全といいます。呼吸が苦しくなって呼吸するたびに、喉がぜーぜー、ひゅーひゅーとなるので心臓喘息ともいいます。身体を動かすと動悸や息切れがします。重症になると夜寝た時に空咳が出て風邪と間違えたりします。進行して息苦しくなったとき、上半身を起こして寝ると楽になるのが特徴です。

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